以前から気になっていた本が届いた。
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麻雀漫画が網羅的にまとめられてる(これでも制約かけたぽいが)
個人的に数話連載で単行本化すらされていない「ジャンロック」が取り上げられているのに感動した。このために買ったところはあるので。不知火~~~~~~~~~!
70-80年代とかは麻雀雑誌が結構な数出ていたとか、90年-2010年あたりは近麻一択になりつつあったとか、近麻ゴールドが晩年実質雀鬼会に寄っていった(後半は実写が表紙になったり実質素人の漫画が載ってたり)とか、面白い内容がいっぱい出てくる。
興味深く読んだのは、「哭きの竜」のストーリーが先か闘牌が先かという観点、咲-saki-の麻雀漫画としての立ち位置とかかな。
哭きの竜については鳴き自体が手を安くするので、高くなる(役が上乗せされる)だとまたアプローチが違ってきてある種の神がかりな展開になってしまうため、闘牌自体無茶だわ!と思うけど、その無茶を主軸にストーリーラインを展開していくと考えれば実際の内容との整合性が取れる。
咲については「そうか、そういう設定だっけ」という認識が。これはガルパンも同様の趣向なんじゃないかと思った。華道とかと同様の位置づけで戦車道というものが存在する、という前提に存在する構造とか。
トンチキな題材に現実的な理由付けをして説得力を高める技法はありふれてるものの、そっちに舵を切ったか・・・と思わせるやつ。
あと「オカルトが強い」のではなく「デジタルも強い」の面白いよね。
劇画の表現技法の突然発生についても興味深く読んでた。
自分は「あぶれもん」あたりから読み始めたところあるけど、そのときには「現実と乖離する漫画としての表現技法」がほぼ当然のように出てきてたという認識で、根こそぎフランケンや錆びた刀あたりは技法的には新規にしつつ手を詳細に見せる形になっていたかな、とか。少し先祖返りした印象を受けたというか。